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新しい透析管理ガイドライン [腎臓]

 現在、日本透析学会で新しいガイドラインが議論されているらしい。色々と疑問があります。

 まず、数年前から導入されているシナカルセトがガイドラインのカルシウム管理薬として表に乗る議論のあること。シナカルセトは副甲状腺ホルモンのコントロールに処方される新薬ですが、ガイドラインには副甲状腺ホルモンが高い場合に限りとは言え、カルシウムを下げる為に使うようなニュアンスで記載さえる可能性があるという。これはいくらなんでもやりすぎでしょう。

 まず、シナカルセトの長期的な評価がないこと、かつカルシウムが下るのは副次的なもので主作用ではない。勿論、診療保険点数にも認められないでしょう。一方で、Intact PTHの管理目標は現在の180から240pg/mlに甘くなるようです。それはなぜか?管理目標数値のバックボーンとなるエビデンスが不可欠ですし、かつ管理目標を達成するためなら長期エビデンスのはっきりしないシナカルセトの使用も良いというのはおおよそガイドラインとしては心もとない。管理目標数値の独り歩きとも言えるのではないでしょうか?

 まだ議論されている段階ですが、どうなることやら。


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コメント 2

風間順一郎

いつも鋭いご指摘ありがとうございます。PTHの標準域ですが、2006年時点の透析医学会統計調査委員会のデータをbaseline modelで解析すると、好ましいPTHは180pg/ml未満。ところが同じ(全く同じでもないけど)データをもとにtime dependent modelとtime average modelで検討したら今度は60-420pg/mlです(笑)。これ、そのまま出したら現場は大混乱でしょ?そういうことが起こらないよう初めから慎重に広めの値を示したら、今度はKDIGOみたいに誰も使えないガイドラインになってしまう。そこで苦し紛れに飛び出したのが「生半可な」エビデンスには頼らない、というフレーズです(笑)。というわけでPTHの標準域は妥協の産物であってあんまりアカデミックではありません。このあたりの舞台裏はおいおい文面とか講演とかでお耳に入ることでしょう。私、全然隠すつもりもありませんし、むしろできるだけ大勢の人たちと問題を共有したいと希望しています。今のところ、この舞台裏のぶっちゃけトークをするとだいたい皆さん笑って納得してくださいます。
by 風間順一郎 (2012-04-20 20:48) 

DrBlue

なるほど そうですか、、、、
by DrBlue (2012-07-13 21:55) 

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