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珈琲は健康に良い!!!かな?多目的コホート研究JPHC [疫学]

珈琲を飲んでいると死亡リスクが減るというデータです。さて、これをどう考えるか?ですね。下はMTProサイトの記事です。
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原文読んでませんからなんとも言えません。疫学屋はまずバイアスを考えますね。交絡でもいいしね。日本人で「コーヒーを1日3~4杯摂取する人」ってどんな集団だろうか?と思いますね。交絡についてはアジャストしてあるとしかサマリーには書いていません。『with adjustment for potential confounders』で、ここが問題なんですよ。

この研究調査はJPHC studyでしょうね。
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保健所からのデータでしょうな。ちょっと上のパンフ地図みると、どういう交絡が考えられるか?珈琲を1日3~4杯を飲むってのは都市部の人々じゃないですかね?となると、都市部の医療保健環境の整ったところでは死亡リスクが低いじゃないか?と思えますね。珈琲の為に健康になった?のか怪しい。

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詳しく知りませんが、調査項目に年収が入ってますかね?日本では収入を聞く調査はなかなかやりづらい。かつ学歴も調査項目には入ってないことが多い。ところが、欧米では結構ストレートに聞くのです。当然、年収が相対的に高く学歴も高いと健康行動をとりやすい。健康意識も高く、健康教育や健康情報も得やすい集団となる。珈琲を1日3~4杯飲む集団とは年収や学歴はどうなんですかね?

珈琲の『糖の吸収を抑制するクロロゲン酸や、血管内皮機能を改善するというカフェイン、抗血栓作用があるピリジニウム』を云々する前にもう少し疫学的に精査する必要があるんじゃないか?と思うんですがね、、、、、
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統計マジック [疫学]

先日、知り合いから『今の若者(研究者の中に)は何が何でも統計や疫学結果で有意差が出ないと意味が無いといい、チャレンジしたがりません』と聞きましたが、それはとても残念なことです。と言うか統計学や疫学を知らない無知からくるものだと思います。

『ええ?だって有意差ないでしょ!!』と言われそうですが、臨床研究では有意差なんぞいくらでも出せるし、出せないことだって出来るのです。『そんなバカな?』と言われそうですが、統計学や疫学を本当にやっている部門に聞いてみて下さいな。とは言っても純粋?統計学屋さんじゃ聞いてもダメかもしれないけど。

少なくともおバカでない疫学屋なら以下のことは誰も知ってる原則です。
1)標本サイズを大きくすることによって「臨床的に有意とはいえない差」を「統計学的に有意」とすることができる。
2)標本サイズを小さくすることによって「臨床的に有意な差」を「統計学的に有意でない」とすることができる。
悪意ある研究者はそれほど居ませんから、無知でこのトリックに引っかかる連中は極めて多いのです。

もし自分が想定した仮説と違う論文が出たら、サマリーを読むのでは無く原文を必ず読み、その研究の方法を精読することです。nが比較的少なく、しかもp値が0.05を越えても微妙な数値なら再研究すべきでしょう。でもp値すら気にしなくても良い場合が多いのです。

ポジティブデータなら研究者は必ず追試します。それによって結局は否定される論文は結構多いのです。であれば、逆もありなんです。ネガティブデータはもともとあまり追試されません。若者に限らず、大の研究ベテランでも「それは否定されたよ!」として、省みられない研究はあるんですよ。

研究者は自分の立てた仮説に対してどれほど洞察力をもってこだわれるか?ということでしょう。「あの論文では否定されているけど、いや絶対にあるはずだ!!実験条件がオカシイのではないか?」とか考えることが出来るかどうか?特に、サブ解析なんぞのオマケデータについては鵜呑みにしてはいけないのですよ。統計学も疫学も研究ツールにしか過ぎません。ツールに幻惑されてはいけない。

参考文献は「医学統計学シリーズ5 無作為化比較試験 デザインと統計解析 丹後俊郎著」これは名著です。ご参考あれ!
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平均への回帰 [疫学]

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先日blogした『やっぱり腎デナベーションは効果ないのか?』で触れたregression to the meanについて説明して下さいと質問が来たのでその解説です。臨床疫学では普遍的に見られる現象です。これを知らないと時に飛んでもない結論に至るんです。簡単に言えば、初回の測定値よりも、何もしなくても二回目の測定値は真の平均値に近づく(回帰する)という現象です。

上のグラフはFletcherのClinical Epidemiology The Essentialsにあるんですが(その内、この絵は削除します)、あるカットオフ値でそれ以上の集団をセレクトしたとします(それが中段)。そのセレクトした集団には確かに真の高値のサンプルもあれば、偶然変動でたまたま高いサンプルも含まれます。で、もう1回その集団の計測すると、偶然変動のサンプルはもとの真の値(この場合はより低値)に回帰する。全体としてセレクトされた集団の真の平均値に近づくのです。味噌は偶然変動は除去できないということです。偶然変動の影響を小さくするにはサンプル数を増やす、あるいは何回か計測するしかありません。

これは臨床疫学の基本事項で、公衆衛生学や疫学教室の抄読会では必ずチェックするようにありがたい?教授から指摘されるものです。これを知らないと有りもしない薬の効果や手技の有効性が出てしまう。まあプラセボですね。ホーソン効果と並んでこの手のバイアスは研究者は必ず除去しなければなりません。ホーソン効果ってご存知ですか????




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対照群の無い研究とは如何なるものか? [疫学]

先日、Hypertension Researchに対照群のない臨床研究が載っていましたが、症例報告じゃあるまいし、そんなもんが載るレベルの雑誌なんでしょうかね。昔書いた記事を再掲載します。↓

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 分析疫学(コホート研究、症例対照研究)や介入研究ではなぜ対照群(コントロール群)が必要か?研究では、何もしない(あるいは介入してない)対照群が不可欠である。
 「コントロール群を除外すると、結果は常によくなる。」なぜなら比較してないから。例えば、「これは美味いジュース」という表現は、暗黙の了解として他の◎◎と比較して美味しいと意識している。でも実際には比較してない。

あるエピソード
 高名な心臓外科医が自分が開発した手術を得々と若き医学生たちに講演した。講演の終わりで、ある学生が「コントロール患者は設定なさったのですか?」とおそるおそる質問した。するとその高名な心臓外科医は、机を叩きながら「君は、私が患者の半数に手術をしないでほっとおけというのか?」と顔を真っ赤にして聞き返した。教室は静まりかえったが、教室の後方からためらいがちに「はい、それがとても気になったんです」と。心臓外科医は、今度は怒鳴るようにして「もちろんノーだ、そんなことしたら患者の半分が死んだだろう」と答えた。静まりかえった教室で、さらに消え入るような小さな声で質問するのがかすかに聞こえた。「どちらの半分がですか?」と。(疫学 -医学的研究と実践のサイエンス-より改変)

 対照群の無い医療行為は常に怪しい。
 テレビ?で有名なバチスタの手術には対照群がない。この術式は米国では禁止されている心臓手術である。考案者であるブラジル人医師・ランダス・バチスタはこう述べている「手術をしたブラジル奥地の原住民は皆元気になってジャングルに帰って行った。その後のことは知らない。」
 日本ではこの術式が保険で認めらていますが、予後はどうなっているんですかね?荒唐無稽なチーム・バチスタドラマの乗りで術式が保険で認められたわけじゃないでしょうなあ、、、


疫学 -医学的研究と実践のサイエンス-

疫学 -医学的研究と実践のサイエンス-

  • 作者: Leon Gordis
  • 出版社/メーカー: メディカルサイエンスインターナショナル
  • 発売日: 2010/06/01
  • メディア: 単行本



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RCTに限界あり、NCD活用の時代へ(疫学知らない連中の戯言?) [疫学]

 ネットサイトの医療サイトをそのまま信じるのはバカなドクターだと思うのですが、便利なのでそのまま鵜呑みにするドクターも多いのかな?と不安になります。

 このタイトルはm3.comのもの。このタイトルは医療記事ライターが書いたのだろうが、むちゃくちゃ。RCTはれっきとした疫学の分析方法です。NCD活用とは疫学の方法ではなく、何を分析活用するかという分析対象のこと。タイトルからして意味不明。それともm3.comの記者はNCDが疫学の分析方法だとでも思っているのか?

 このNCDとは一般社団法人National Clinical Databaseが構築する手術症例のデータベースのこと。

 このタイトルは『RCTに限界があり、ビッグデータのデータベースが活用が良い』という比較的できない二つの概念を比較している凡そ非科学的な記事タイトル。

 記事を読むと『慶應義塾大学外科教授の北川雄光氏は、食道癌の胸腔鏡手術と開胸手術との比較を例に挙げ、「RCTやハイボリュームセンターのメタ解析では出てこない結果が、NCDから読み取ることができる」と指摘、RCTと実臨床は時に結果が異なることがあり、限定された施設での限られた症例に基づくエビデンスには限界があると問題提起した。』と。この記事の通りなら、この教授は疫学を学び直して欲しい。

 どんな分析対象や方法にも制限があるもの。誰もRCTが完璧だとは述べるひとはいない。どう解釈するか?という思考能力がなければ疫学分析結果は生きてこない。

やたらとこの記事のアクセスが多いので追記です


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因果の逆転 [疫学]

 疫学で「因果の逆転」という現象がありますが、これがちょっと難しい。学会発表用の分析で常識と逆の因果関係を示唆するデータが出てきました。このエクスキューズに因果の逆転とすることは簡単ですが、因果の逆転だと説得力をもって説明できるだけの根拠(あるいは傍証)を示すのがちと難しい。

 多変量解析において都合の悪いデータをなんでもかんでも「因果の逆転」だしてしまうと、そもそもそんな多変量解析をすること自体が無意味と思われてしまう。「ああなるほど、だから因果の逆転が生じるンだな!」と思わせるだけの根拠を示す必要があります。

 それでも、なんでもかんでも根拠もなく「因果の逆転」として逃げるのは、「因果の逆転」の存在を知らずに、斬新な「結果」を発表するよりはずっとましですがね、、、

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医学的根拠とは何か [疫学]

一般向けの姉妹ブログにも記載したのですが、この本はなぜ専門家が判断を誤るかの背景を述べたものです。簡単に言えば、疫学的な思考訓練がなされてないことにつきます。ときに疫学の講義を依頼されていますが、つくづくそう思っています。

 ふり返って自分の学生時代も疫学は学ばなかった?これは自分が悪い面もあるんですが、公衆衛生学の入門として少しやったようなやらないような。正直に言えば講義にあまり出た事がなかった。国試前に詰め込み得た知識のみ。そんな時代でした。でも今は違います。

 自分が疫学の講義を担当するようになって、改めてその重要性を再確認。英文の論文には昔から統計解析が載っていて、その昔は t検定くらいだったのが、今はKaplaneMayerだのなんだのが普通に出て来る。パソコンで簡単に計算できるからでしょうが、意外に単純なコホート研究の限界などは理解されてない。疫学思考訓練がなされてない。

 例えば危険率のp値が小さければ小さいほど有意であり、その臨床的な意義は大きいという誤解も横行しています。一概には言えませんが、nの数を増やせばp値は一般的に小さくなる。nの数がギリギリp値で有意になるくらいのnの規模がコストパフォーマンス良い研究デザインなんですが。興味のあるドクターは読んでみて下さい。


医学的根拠とは何か (岩波新書)

医学的根拠とは何か (岩波新書)

  • 作者: 津田 敏秀
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2013/11/21
  • メディア: 新書



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因果の逆転 [疫学]

 来年の学会発表の為にデータを分析していると、あれ?という結果が出てきました。さてどう理由付けするか?どうも「因果の逆転」としか考えるしかないようです。

因果の逆転とは
http://therres.jp/3topics/2010/20101112184737.php
にあります。

 実はCKDガイドラインに腎不全予防にアルコールは有る程度はとった方が良いとあるんですが、これは「因果の逆転」のような気がします。「因果の逆転」の例として、飲酒してない群は有る程度飲酒している群よりも健康度が悪いと出ることが多いのです。

 これは、イスラム教の国以外では、男性はたいていは飲酒します。むしろ飲酒しない群はドクターストップされている非健康群だったりします。ですから、アルコールを飲まないから不健康だ、ではなく、もうアルコールが飲めない不健康群だったということです。

 この点の考慮をしないで、アルコールは多少飲んだ方が健康に良いと結論するのは誤りでしょう。これを防ぐにはどうするか?と言えば、対象者をランダマイズに選び、飲む群と飲まない群に分ければいいのですが、これは実際に非常に困難です。

 ですから、飲まない群と飲む群とにコホートしてしまうと「因果の逆転」が起きやすくなるわけです。

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external validity [疫学]

 Hypertension誌の記事を読んでいて、内部妥当性と外部妥当性が出てきたのですが、調べてみるとこの internal validity と external validity については、私も昔、看護学部で疫学を講義していたときも、あまり触れませんでした。

 疫学に詳しければ当然なんですが、そうでなければ出てこない話題かもしれません。ところで、この内部妥当性と外部妥当性ですが、扱ってない疫学のテキストもあります。扱ってないから触れてないか?と言えばそうではありません。

 内部妥当性と外部妥当性とは、広義に言えば選択バイアスの問題なのです。つまり、その研究調査内で分析したことが、そのまま一般臨床に応用できるのか?ということです。外部妥当性とは一般化(generalizability)できるのか?ということ。ちゃんとした研究分析なんだから当然と思うのは単純過ぎます。

 RCTにおいても、ランダム化した対象集団そのものが一般臨床を代表するのか?という問題がありますし、さらに厳格なRCTの場合は脱落する対象者も出てきます。あるいは除外項目で初めから落ちている対象者もいるはずです。そんなバイアスを担保する方法もあるんですが、どんなものでも完璧ではありません。

 いずれにしても、内部妥当性と外部妥当性をわざわざ項目起ししてないテキストは、選択バイアスで対応しているのかもしれないし、高度な?概念なので省いているのかもしれません。

 さて、問題はエビデンスベイスドのガイドラインを作成する上で、そのような内部妥当性と外部妥当性をちゃんと理解してガイドライン作成委員は編集しているか?ってことです。あるいはガイドラインを読む側もそういう問題があるってことを理解しているか?ってことですね。

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Clinical Epidemiology The Essentials fifth edition
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珈琲と緑茶は脳卒中予防に良い? [疫学]

 NHKのニュース見ていたら、国立なんとか研究所?が表題のような疫学調査結果を発表したと、、、、、そうなのかね?

 まず、観察研究ですからエビデンス度は低い(そんな用語あるんか?)ですね。正確な発表を見てませんから、でも正確な発表もNHKのニュース程度に出すんだからガセも正確もあったもんじゃないですから、コメント(揶揄)しておきます。

 まず、珈琲や緑茶を飲む層はどんな層か?比較的余裕のある裕福な層じゃないですかね?交絡としては、裕福な層は健康行動をとりやすいので、そのために脳卒中の発症率が低いのかもしれません。日本ではなかなか調査に馴染みませんが、年収等で補正していますかね?あるいは学歴。そして都市部とか地方とかの住所の偏りはないのか?

 ニュースでは30年?調査とありますが、その30年(あるいは20年)間に珈琲や緑茶の習慣の変化ないですかね?なんだか、さっそく珈琲の成分やお茶の成分で脳卒中予防につながるものを分析とか言っていましたが、ちょっとなあ、、

 ケースコントールスタディでもやるといい、、、、、

 
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