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心腎連関? [腎臓]

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腎不全を扱っていると、心臓病が多いなあとは当然なんですが、いわゆる心腎連関でしょう。高齢者の透析患者を診てると、がんの問題以上に心臓の問題が大きいのです。狭心症だったり、心不全だったり、ASだったりと難渋します。

で、Lancet Diabetes and Endocrinology の5月28日号の論文です。Medscape Nephrologyには、「心臓診るなら腎機能測るのがベスト」なんてタイトルで紹介されていました。論文のオーサーは『"I hope our results will encourage physicians to assess both kidney function and damage among those with diabetes, hypertension and kidney disease, and consider the information on kidney disease to classify cardiovascular risk of the patient."』と。


論文の主旨としては、以下のような感じで、要するに心臓のリスクを診る健診なんかでは、広くeGFRとか尿中アルブミン量を測ったらいいんじゃないか、ということ。今更、腎臓屋からするとそりゃそうだわなというものですが、大規模メタアナリシスでも、そうだったというのが意義なんでしょうなあ。でもね、腎不全患者がすべて心臓疾患で亡くなるわけではないのですよね。一般的な健診項目に入れると過剰診断も増えるだろうしなあ、、、、

『Creatinine-based eGFR and albuminuria should be taken into account for cardiovascular prediction, especially when these measures are already assessed for clinical purpose or if cardiovascular mortality and heart failure are outcomes of interest. ACR could have particularly broad implications for cardiovascular prediction. In populations with chronic kidney disease, the simultaneous assessment of eGFR and ACR could facilitate improved classification of cardiovascular risk, supporting current guidelines for chronic kidney disease. Our results lend some support to also incorporating eGFR and ACR into assessments of cardiovascular risk in the general population.』

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NOAC in 腎不全? [腎臓]

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いつものMedscapeですが、腎不全、腎機能低下の患者へのNOAC投与が議論されていました。ワルファリンがベネフィットリスクバランスが悪いそうだというデータが出たので、NOACに活路を見出そうということでしょう。問題はサイドエフェクトもありますが、コストです。療養病床透析を扱っているとマルメなんで、高価な薬剤は使いたくない。安倍政権も医療費削減に本腰ですしね、厳しいなあ、、、慈善事業しているわけじゃないからと本音がでるのよね、、、

急性期病院は出来高払いだから高価な薬剤を出すのでしょうが、療養病床に送られてきても、そんなバカ高い薬剤は使えないんですよね、、、、
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腎臓学会 [腎臓]

今度の腎臓学会の抄録集が来ましたが、これは、という発表やトピックが無いようです。発表に認知症の透析患者は生命予後が良くないというのがあったんですが、そりゃそうでしょうけど、じゃあどうすればいいのか?と疑問に思ったくらいでしょうか。

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透析患者のワルファリン [腎臓]

基幹病院から、こちらに維持透析として紹介された高齢者がいるのですが、紹介状に発作性心房細動あるが、透析患者へのワルファリン投与の有効性が不明なので投与しない、しかし発作性心房細動が再度出るなら、そちらでアブレーションについても考慮してくれと来ました。

カナダのあの透析患者のワルファリン投与のデータに基づいているのかどうかわかりませんが、紹介状にはっきりと透析患者へのワルファリンの有効性は不明だからと書いてあったのは初めて。一方で別の基幹病院の紹介透析患者はワルファリンが投与されている。こっちは脳外科経由なんですが(ワルファリン管理は面倒なんで?)NOACで良いのないですかね?とコメントがあった。カナダのデータでは透析患者のワルファリン投与では脳出血等が増えたようですが、血圧管理はどの程度だったのかな?

どちらの考え方もありでしょう。ケースバイケースという曖昧さですが、高齢者の透析は透析後の止血にとても時間がかかります。これは血管の脆弱性によるところもあるでしょう。かつ、下部消化管出血はよく起る。不動性の虚血性腸炎のようです。リハをやっていても準寝たきりの高齢者透析ではよく起るし、敢えてワルファリン投与をするリスクをおかす必要があるのか。ちなみにワルファリン投与透析患者で脳出血は今のところ経験していない。

一方で前期高齢者で比較的ADLが保たれているなら透析患者でもワルファリン管理が妥当かもしれません。当施設の生存期間調査では心房細動のあるなし、ワルファリン投与あるなしで生存期間に差はありませんでした。もっとも例数が少ないのでなんとも言えませんが、他の要因の方が生存期間に回帰していた。それは血中アルブミン濃度で、つまり栄養状態が良いほど生存期間が延びると。

療養病床なんでNOACは高価すぎるし(Medscape NephrologyではNOACの可能性を示唆していましたが)、NOACの有効性やリスクも不明だす。ところで、透析導入直後には発作性心房細動が多いような気がします。維持透析なると無くなるケースもある。おそらく血清K値の変動が影響しているんじゃないか?と思います。

透析前のK値と後の値に落差がかなりあることが多い。これが透析導入直後の発作性心房細動の発現に関与しているんでは?と思っています。そういう患者を何例か経験していますが、維持透析になるとそんな発作性心房細動が生じなくなる。透析は不均衡症候群も導入初期に起こしやすいですが、生体にとってはかなりのストレスでしょうからね。


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腎不全にメトホルミンは禁忌? [腎臓]

糖尿病性腎症で透析になる患者が多くなったのですが、メトホルミンは透析患者は勿論の事、軽度の腎機能障害でも使えません。高価なDPP4阻害薬なんぞを処方されて紹介される高齢者療養透析患者も居ますが、これはなんとかならんのか?といつも思っていたら、JAMAにこんな論文が載ったと、Medscape Nephrology にありました。でもだからと言って、すぐに処方するとかすべきというわけでは勿論ありませんが。

で、なぜ禁忌なのか?ということですが、これは乳酸が理論的に蓄積されて危険だろうということで、インビボで検証したわけではないと。つまり腎機能の低下程度に合わせて用量を調整すれば安全に使えるんじゃないか?とシステマティック・レビューしたというもの。

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今後、腎機能障害に対してのメトホルミン投与が(長期予後も含めて)どうなるかわかりませんが、透析患者や腎機能低下患者にもメトホルミンも処方可能ならとても助かりますね。こういう臨床研究は大歓迎です。入院透析はいわゆる丸めなんです。高価な薬剤は出来れば使いたくない(別に療養患者に限りませんが)。メトホルミンはDPP4阻害薬よりも強力です。しかも既に高齢で腎不全になっている糖尿病患者にDPP4阻害薬などの高価な薬剤がどれほど有効なのか曖昧なんですよね。

去年の内科学会講演会に地域病院の先生が、慎重投与とされている高齢者でもメトホルミンは安全に使えて有効だったと発表がありましたな。DPP4阻害薬やSGLT2阻害薬のメーカー攻勢のなかで敢えてメトホルミンの有効性の発表があったのは良かった(そういう敢えて時流に乗らないコダワリが好きだな)。昨年は大学からもメトホルミンの発表がありましたが、今年は見落としなければなぜか皆無だったようですが。

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ところで、日本では既に糖尿病患者の半分近くにDPP4阻害薬が処方されているとか言うんですが、多すぎません?降圧薬のARBも日本では世界的に突出した投与頻度ですが、コマーシャリズムに乗り過ぎではないのかな?MRさんのセールストークや広告塔の先生がたの威力は凄いなあ、、、君!!有効性があるから使っているんだよ!!、、、あのお、、、お言葉ですが、こっちら薬も安くて有効なんですが?、、何っ!?
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鉄剤ivは患者に良いか? [腎臓]

例によって Medscape Nephrologyの透析ネタです。造血ホルモン剤が開発されてから透析患者の貧血の治療は革命的に変わりました。私は実は造血ホルモン剤の開発以前からの世代なんですわね。日本の初期のCAPDをトライした世代でもあるんです(苦労しました)。それはさておき、造血ホルモンと伴に貧血管理には鉄剤です。

この鉄剤で、どうも鉄のivは注意せよというネタです。
『Data from the Dialysis Outcomes and Practice Patterns Study validate an association between high intravenous iron doses and mortality.
Kidney Int. 2015; 87(1):162-8 (ISSN: 1523-1755)
Bailie GR; Larkina M; Goodkin DA; Li Y; Pisoni RL; Bieber B; Mason N; Tong L; Locatelli F; Marshall MR; Inaba M; Robinson BM』

透析の貧血管理ですが、勤務先の施設では造血ホルモン剤は薬価ができるだけ安いもので統一しています(つまり造血ホルモン剤に大きな差はない)。それはいいのですが、どう鉄剤を投与するかがポイントなんでしょう。個別の患者のケースバイケースではありますが、一応、血清鉄の指標を見るのは当然ですが、血清フェリチンが100ng/ml以下で鉄不足として、ガイドラインでフェリチン上限は500ng/mlまでとかありますが、この上限まで行く事はないです。

で、Medscapeでは、一ヶ月のiv鉄投与量が300mgを越えないようにした方がいいのではと解説しています。理由は全死亡率が高くなるからという報告が出たので。ただしヘモグロビン量で10g/dlを越えている透析患者ですが。ここら辺はMedscapeでも述べていますが、RCTが必要だろうと。そう思います。観察研究では限界です。

高齢透析管理していると貧血でフェリチン上昇なんてあると、血液疾患だったり、がんだったり慢性炎症だったりと色々ですから。iv鉄投与量が多いと本当にそれだけで全死亡率が高くなるのか?見かけ上なのかわかりません。
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ダイアライザーのこと [腎臓]

それは本当に効果があるのか?という疑問をいつもダイアイライザーに持っています。いえ、日本の透析ダイアイライザーの優秀さを疑うものではありません。性能比較してもどの製品、どのメーカーも良い性能で、多分、世界一の品質でしょう。そういう中で少しでも差別化というわけでもないでしょうが、積層型がまだ、「まだ」という表現がいいのかどうかわかりませんが、あります。

AN69のことです。透析人ならわかるでしょう。ただの透析膜ではなく吸着特性がある。ブラジキニンを活性化する作用もあるらしい。今でも透析人の中には熱心な信奉者も居るのですが、臨床医として使用してもそんなに効果が違うのか?という気がします。

欠点も多いのです。高齢者に使う時にはプライミング充填量が気になります。透析とは簡単に言いますが、体外循環ですから透析開始時にどれだけ血液量が体外に出されるかが高齢者では気になるのですが、これが積層型では異次元(?)に多量となる。さらに透析クリアランスなども他の高性能ダイアライザーと比べて異次元に低い。技士さんはプライミングに注意が必要でしょう、壊れやすい。

透析中に低血圧になる場合に良いと言われますが、充填量を考えるとそうなの?と思うし、ブラジキニン産生を促してASOに良いというけど、ブラジキニンは血管拡張ですから透析中の低血圧にはかえってネガティブ効果じゃないのか?ブラジキニン分解抑制のアンギオテンシン変換酵素阻害薬は使えない。β2マイクログロブリン除去に良いとかも言うけど、透析クリアランスはVB12指標も異次元に低いのです。本当かね?と思うんです。勿論、一概に否定はしませんが、マジかよ?という感じなんですね。

高齢者透析ではASOなどが悩みの種の一つです。血管外科の先生によく対応してもらっていますが、なかなか大変です。特にDM性の場合は極めて悲惨です。積層型が云々なんて関係ない次元です(笑)。ところが施設によっては全然そんなの関係ないってとこもあるようですが、こっちが療養病床高齢者透析だからなのかな、、、90歳以上透析も複数居るし超高齢者透析施設だから?なのか。
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病診連携って言ってもね、、、 [腎臓]

私は腎臓専門医の資格もあるし療養病床の透析もやっていますが、私のところは基幹病院じゃない。ところがその基幹病院からでさえ腎臓の専門の先生に診てもらいなさいと患者が来たりする。いわゆるケアミックス病院じゃあ一般的な検査しかできないし、それもすべて外注。勿論、腎生検なんてやってない。栄養指導が重要と言われても基幹病院のようにスタッフが潤沢に配置されているわけでもない。

日本内科学会の平成26年度生涯教育講演会の講演集に、腎不全予防のセッションが載っていて、病診連携が良いとあったんです。でも病診連携で腎不全予防なんて言うんですが、その腎臓専門医の居る基幹病院がなかなかない。腎機能が十分悪くなってからこちらに紹介されてもなあ、、、、と。講演集には蛋白制限食のエビデンスは不明と正直に書いてある。そうなると減塩と脱水注意だけですがね。

脚が浮腫むからと不用意に利尿薬を使って潜在的な腎不全を一気に顕在化させるのが困るんですよね、、、、、

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eGFRとCKD [腎臓]

同僚から、健診のeGRF項目ってどう思います?と言われました。つまりeGFRが低めに出ても、やることは脱水さけろ、塩分さけろ、血圧管理しろ、糖尿病管理しろ、、、だけでしょと。

まあ、それが大事なんでしょうけど。日本内科学会誌(2月号)がCKD特集でしたが、その座談会で「そのため(CKDのステージ4あるいは5になった患者の改善)には腎疾患に関する基礎研究と臨床研究が共に活性化し、若手の医師にもどんどん腎疾患に興味を持ってもらえるように努力しなければならないと思っている」とか。なんとも心もとない。

日本内科学会誌では、病診連携を強調しているようですが、腎臓専門医が少ないのが問題でしょうし、ステージが進行すれば腎臓専門医でもやれることはほとんどない。言えるのは「脱水さけろ、塩分さけろ、血圧管理しろ、糖尿病管理しろ」でしょうし、ああ高たんぱく質食さけろもあるか。

時にムクミがあるからと腎性の浮腫に利尿薬処方で腎不全進行ってのがあるんですが、確かにそういう状況だと今あるCKDの対応についての啓発は必要かもしれません。

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IgA腎症治療の扁摘はエビデンスはないが検討してもよい [腎臓]

先日、日本腎臓学会誌に エビデンスに基づくIgA腎症診療ガイドライン2014 が発表されたのですが、例の扁摘はエビデンスはないものの選択肢として検討して良いと。そうでしょうね。妥当なガイドライン見解です。

以前、このことをある年配の先生に述べたのですが、「もう論文も出ているし有効に決まっている!!」と頭ごなしに言われて、こりゃ議論しても無駄だと話題を変えたことが有ります。論文の読み方を知らないのでしょう。論文発表=エビデンスという牧歌的時代は終わっているのですが。


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